MICHELIN(ミシュラン)の会社概要
ミシュランは、1889年に、アンドレ・ミシュランとエドワール・ミシュランによって創業された会社です。現在、本社はフランスのクレモルン=フェランにあり、ジャン=ドミニク・スナールが最高経営責任者を務めています。「よりよいモビリティに貢献する」という企業理念を掲げ、タイヤにとらわれず広くヒト・モノの移動を発展させる事業を展開しています。自動車を使った旅行や、自動車の旅などを楽しめるように、タイヤの開発・販売を始めとして、ガイドブックの編集などにわたる幅広い事業を行っています。
日本を含むアジアでの事業には、ポール・ペ二リオが代表取締役の日本ミシュランタイヤ株式会社が携わっています。日本ミシュランタイヤ株式会社の前身は、日本エックスタイヤ販株式会社で、1975年に設立されました。本社は東京都新宿区にあり、資本金は約1億円です。スタッドレスタイヤを中心に自動車用のタイヤの開発・販売を行っています。
加えて、飛行機用のタイヤの事業などにも関わっています。開発したタイヤは、実際にANAの機体にも利用されています。
日本のミシュランの研究開発センターは、群馬県太田市にあります。日本向けのタイヤの開発に限らず、さまざまな分野での基礎研究もおこなっています。
MICHELIN(ミシュラン)の沿革
ミシュランの始まりは、1832年に設立された、農業機械とゴム製品を作る企業です。アンドレ・ミシュランとエドワール・ミシュランがこの企業の経営に携わったことが、この会社を大きくするきっかけになりました。
当時のタイヤは修理がしづらく、一晩かかるほどでした。そこで彼らは修理をしやすいタイヤを作ることを決め、1891年、自転車用の着脱可能なタイヤを開発します。これがミシュランのタイヤの開発の始まりとなりました。
当初は自転車のタイヤを中心に開発していました。しかし徐々に、自動車や、トラック・バスのタイヤなどの開発・製造を行っていきます。タイヤの開発や製造に限らず、「ミシュランガイド」として有名な旅行者向けの案内を提供したり、道路標識を製造・設置するなどしました。
日本で初めてミシュランのタイヤが使用されたのは、1964年に浜松町・羽田空港間につくられたモノレールでした。それから徐々に日本に進出し始め、1975年には、日本での販売を担う日本エックスタイヤ販売株式会社(日本ミシュランタイヤの前身)が設立されました。同社は、車に限らず、飛行機のタイヤの考案などもおこなっています。
その後も現在に至るまで日本ミシュランは着々と事業を拡大し、1982年にはスタッドレスタイヤを日本で初めて販売。2014年には、設立50周年を迎えました。
MICHELIN(ミシュラン)タイヤのブランド
PILOT SPORT
プレミアムセグメントに分類される製品です。
レースタイヤの技術を転用し、トレッド面に対する溝の割合を下げ、高いグリップ力を実現しています。また強度・耐熱安定性が高いハイブリッド・アラミド/ナイロンベルトを使用することで、タイヤと路面の密着性が高まり、ドライバーがコントロールしやすく、快適な走行を楽しめます。
適合車種:メルセデスベンツ Eクラス、レクサス LSなど
X-ICE
X-ICEの製品の一つであるX-ICE 3+には、 SUV、コンパクト/ハイブリッド、ステーションワゴン、 スポーツ、 セダン、 ミニバンに適応する種類があります。X-ICEのシリーズは、冬の路面に対応した、スタッドレスタイヤのブランドです。ミシュランは、日本で初めてスタッドレスタイヤを販売して以来、国内でも人気のあるブランドの一つです。溝の形状・素材などが細かく計算された、滑りにくさと耐久性に優れたスタッドレスタイヤです。
適合車種:マツダ cx-5、トヨタ クラウンセダンなど
CROSSCLIMATE SERIES
この製品は、雪道も走行できる夏タイヤで、SUV、コンパクト/ハイブリッド、 ステーションワゴン、セダン、 ミニバン、 軽自動車に対応します。夏用のタイヤでありながら、急な雪でも問題なく走行できます。ユニークなトレッドパターンが大きな特徴で、雪を踏みしめる効果を最大限に高めています。また、普通のタイヤの場合、夏と冬で気温が変化し、タイヤのゴムの固さが変化しますが、新開発のコンパウンドを素材に混ぜることによって、夏のタイヤの性能をそのままに、急な雪にも対応できるタイヤになっています。
適合車種:トヨタ ハリアー、アウディ A4など
ENERGY SAVER / ENERGY SAVER+
エコセグメントに分類される製品です。コンパクト/ハイブリッド、 ステーションワゴン、 セダン、 ミニバン、 軽自動車に適合します。
ENERGY SAVER / ENERGY SAVER+は、高い安全性と低燃費を誇ります。混合物であるコンパウンドはフルシリカで、雨の日の制動性や、摩耗に対する耐久性を向上させています。
溝の形状でも、非対称なパターンを用いて、雨天時にタイヤと路面の間の水を排水することで、路面をつかむ力を維持します。
また、車重に応じてパターンを2種類用意しています。それぞれのパターンは、車重に応じて、安定した走りができるように設計されています。
適合車種:トヨタ プリウス、フォルクスワーゲン ゴルフ など
LATITUDE CROSS
SUV向けのセグメントです。ぬかるんだ道での高いグリップを発揮して、安定した走行ができます。
また、トレーラーの牽引など、タイヤに大きな負荷がかかるような使用にも耐えられるように設計されています。この性能を実現するため、過酷な路面でも泥はけがよいトレッドデザインと、深溝のマッドキャッチャーの技術を採用しています。また、タイヤのゴムに混ぜる混合物も、舗装されていない道路の走行のために最適化された素材を使っています。また、舗装されている道路での走行でも静寂さを実現するために、トレッドデザインを工夫しています。
適合車種:トヨタ ヴェゼル、日産 エクストレイルなど
MICHELIN(ミシュラン)タイヤの製造技術
サマータイヤの技術
アコースティックテクノロジー


MICHELINのタイヤは、タイヤ内部から発生するノイズを削減するために、タイヤ内部に貼り付けられたポリウレタンフォームを取り付けています。これによって、路面の状況や凸凹した段差、道路のつなぎ目を乗り越える際のノイズを軽減し、運転者だけでなく同乗者にも快適なドライブを提供します。
高性能サイプ
夏・冬両方の路面に対応するために、溝の形状を三次元で設計した、高性能サイプを採用しています。深いところまで彫りこまれた細い溝が雪の上でのグリップに効果を発揮します。長期間使用して、溝が摩耗しても高いグリップ力を保つよう、表面から深いところに向かって溝が太くなっています。


トレッドデザイン
舗装されていない道路を走行した際、タイヤが泥で汚れたままだと、タイヤ本来の性能を発揮することができません。不安定な道でアクセルの効きを維持するために、過酷な路面に適した泥はけのよいトレッドデザインを採用しています。また、これにより静寂性・消音性も増しています。


テーレンプルーフ・コンパウンドの技術
「テレーンプルーフ・コンパウンド」というコンパウンドを採用することよって、舗装されていない道路のために最適な混合がなされています。耐カット性能が強くて切れにくく、トレーラーの牽引などの使用にも対応できるようになっています。
フルシリカコンパウンドの技術
低燃費性と安全性を実現するために、コンパウンド、トレッドパターンに技術が適用されています。コンパウンドとしてフルシリカを使用することで、従来の製品と比較して、濡れた路面での制動性に優れた製品になっています。これは、変形などによるタイヤ特有の進行方向逆向きの抵抗を低減しているためです。摩耗が進んだときにも、混合物の固さ・性質が変化することを防いで、ブレーキ性能が長期にわたって持続します。
非対称なトレッドパターン
非対称なトレッドパターンと中央部に直線状の溝を配置しています。さらに独自のサイプ技術を用いることで、雨天時も優れた排水性と路面をつまむ性能を発揮します。また、車重を考慮して2種類のトレッドパターンを用意しており、安定した走りを実現します。


スタッドレスタイヤの技術
表面再生ゴムの技術


表面再生ゴムというゴムを使用しています。表面再生ゴムは、「Mチップ」と呼ばれる粒子をゴムに混ぜることによって、新品時・摩耗時のゴムの性能を高めています。Mチップは、ゴム内部にあるときは固体のままです。しかし、摩耗して表面に露出すると溶け、タイヤ表面に微小な穴を作ります。表面の摩擦を穴によって維持することで、長期間使用しても、スタッドレスタイヤとしての性能を維持します。
クロスZサイプを適用した排水技術


クロスZサイプを適用することによって、排水の機能を持っています。クロスZサイプとは、縦横にZ型の溝を掘ることにより、路面との摩擦を向上させるものです。路面とタイヤの間の水を吸水・排水して、スリップの原因となる水の影響をなくします。
TIREHOODとは?
タイヤフッドはタイヤ選びから取付までワンストップ。近所で手間なくタイヤ取付ができるサービスです。
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