タイヤの正しい保管方法を紹介!自宅でも保管できる?劣化させないために場所・置き方・空気圧に注意しよう
- 公開日
- 更新日
はじめに
季節の変わり目でのタイヤ交換、使わないタイヤを自宅で保管しているという人もいますよね。タイヤは使ってなくても劣化するもの。
タイヤにとって快適で適切な保管方法を知れば、早期劣化を防ぐことができ、タイヤを長持ちさせることが出来ます。
今回はオフシーズン中のタイヤの最適な保管方法などについてご紹介します。
タイヤの保管方法によって寿命は変わる?
タイヤは置いておくだけでも劣化する
降雪地帯にお住まいの方やウィンタースポーツを楽しみに雪山に出かけるという方はスタッドレスタイヤもしくは夏用タイヤをおよそ半年間ずつ保管しておくことになりますね。
その際、正しい方法でタイヤを保管していますか?実はタイヤは、使用せず置いておくだけでも劣化するのです。
保管状態が悪い場所で長期期間放置していると気が付いたら使用できない状態になっていた、ということもあり得ます。
タイヤの寿命とは
各タイヤメーカーでは、使用開始から5年以上経過したタイヤを使用される場合は、タイヤ販売店などのプロスタッフによる点検を受けることを推奨しています。
また、製造後10年経過したタイヤは、溝が残っているなど外観上問題ない場合でも、ゴムの劣化などの問題から新品タイヤに交換することを推奨しています。
直射日光の当たる場所や雨のかかる場所で保管しているなど、保管状態が悪い場合にはゴムの劣化が早まり、上記期間より寿命が短くなってしまう可能性があります。
タイヤの寿命は一つの目安ではありますが、年月のみで判断するのではなく、タイヤの状態をしっかりと見極めることが求められます。
タイヤを保管する前に行っておきたいこと
タイヤを保管する際にタイヤをきちんとケアしておくことで、劣化を未然に防ぐことが出来ます。
1.汚れを落とす
まずはしっかりとタイヤの汚れを落としてください。
タイヤには砂や泥のほかにも油汚れや化学物質などが付着している上、スタッドレスタイヤの場合はタイヤを傷めてしまう融雪剤も付着したままになっています。
いずれもそのままにしておくとタイヤを劣化させてしまいますので、保管前には必ず洗浄するようにしましょう。
2.洗剤は使用してもOK?
タイヤを洗浄する際には水洗いがおすすめです。
タイヤには油性の保護成分が浸透しており、洗剤を使用することで保護成分まで除去してしまい、タイヤの劣化につながりやすいからです。
ただし、水洗いではどうしても落ちない頑固な汚れがある場合はその部分だけ薄めた中性洗剤などを使用し、汚れを落とした後は洗剤の成分が残らないように隅々まできちんと洗い流してください。
3.異物チェック
洗浄する際には一緒にタイヤに異物が残っていないかもチェックしましょう。
溝の部分に小石が挟まったままだと、傷が入る可能性もあり、そこから劣化に繋がりますので確認して異物を取り除いておいてください。
4.水分を乾燥させる
タイヤを水洗いした後は水分をふき取ってから、しっかりと乾燥させます。
水分はタイヤの大敵です。水分が残ったままだと劣化しますし、カビの原因にもなります。必ず保管前にはタイヤを乾燥させるようにしましょう。
正しいタイヤの保管方法
では、タイヤの正しい保管方法をご紹介しましょう。ポイントさえ押さえておけば、自宅でもタイヤの劣化を最小限に抑えて保管できます。
タイヤの置き方
保管時のタイヤの置き方は、ホイール付きか、それともタイヤ単体かで異なります。
1.ホイール付きの場合、空気圧を適正値の半分くらいにし、「横置き」の保管が理想的です。
空気を抜いておくことで内圧が下がり、ひび割れを抑止する効果もあり、タイヤにかかる負荷を軽減できます。
またホイール付きのタイヤは重量があり、縦置きで保管すると重量は接地面に集中します。重量を分散させ、接地部の変形を抑えるためになるべく横置きをおすすめします。
2.タイヤ単体で保管する場合、「縦置き」の保管が理想的です。
タイヤ単体で横置き保管すると、側面部分に過度の負荷がかかります。サイドウォールをはじめとする変形しやすい部分の劣化を抑えるためになるべく縦置きをおすすめします。
なお、どちらの置き方であっても、変形などの保管中のリスクをゼロにはできません。半年に1回程度タイヤの位置や順番を入れ替えてあげるとより安心ですね。
タイヤを置く場所
1.雨などの水分を避ける
雨の当たる場所や湿度の高い所では、ゴムの変質が早まります。また、タイヤ内部のスチールコードが劣化する原因ともなります。
屋外に置く場合には、防水性の高いカバーをかけて、厚手の段ボールや板の上に置いたり、風通しが良いすのこの上などに置いたりして保管するようにしましょう。
2.直射日光や高温を避ける
タイヤは紫外線に当たったり、高温の場所に長期間置いておくと、ひび割れなど、劣化の原因になります。ガレージなどの日陰やカバーなどをかけて涼しい場所に保管しましょう。
3.オゾンなどを避ける
エアコンの室外機やモーター使用機器、バッテリーなど、腐食性が高いオゾンが発生する機器の近くで長期間保管するとひび割れなどの原因になります。
排気が直接かからない場所や電気火花が出る装置の近くでの保管は避けましょう。
タイヤ保管にあれば便利なグッズ
タイヤを自宅で保管する際に便利なグッズをご紹介します。余裕があればこういったグッズを活用すると、より良い状態でタイヤを保管できます。
タイヤラック
夏期のスタッドレスタイヤなど、シーズンオフのタイヤは専用のタイヤラックがあれば、余計にスペースをとらず、すっきりと収納できます。
また、屋外保管の場合、雨が降っても地面にタイヤが接地していないので、より良い保管状態を保てます。
タイヤカバー
保管中のほこりを防ぐほかにも紫外線防止効果や防水効果など、タイヤを劣化から守る工夫がされています。
1個ずつ収納するタイプや4つまとめて収納するタイプなどさまざまなタイプがあるので、保管場所や好みに合わせて使い勝手の良いものを選びましょう。
まとめ
保管前にしっかり洗浄を行い、保管準備を整えたうえで、雨や紫外線、オゾンを避けて保管するなどのいくつかのポイントを押さえていれば、自宅でも十分管理できることがお分かりいただけたのではないかと思います。
自宅にタイヤの保管スペースがない場合やタイヤの保管に自信がないという場合は、タイヤ保管サービスを利用することも一つの方法です。
有料にはなりますが、タイヤの保管サービスを行っているカー用品店やタイヤショップなどもありますので、気になる方は一度確認してみてはいかがでしょうか。
タイヤは「命を運ぶ」ともいわれる重要な部品です。タイヤには十分気を配り、長く使用できるように適切に管理を行いましょう。
- ※ 情報の取扱には十分注意し、確認の上で掲載しておりますが、その正確性・妥当性・適法性・目的適合性等いかなる保証も致しません。