車両総重量が2,285kgなので重めのFF車ということもあり、雪道は比較的安定しているのですが、1月の北海道（道北方面・峠越えあり）での使用に向けてスタッドレスタイヤの履き替えを行いました。

３シーズン使用したBLIZZAK VRX2との比較になりますが、ドライ路面でのノイズは若干X-ICE X-ICE SNOWの方が低いか、音質が気にならない印象でした。

雪道での使用感は、札幌市内の交差点によく発生するアイスバーンでは、若干発進時に気を使いますが、進行方向へのグリップは十分でした。左折で大きめにハンドルを切りながら速度を上げて行くと横方向へは滑りますが、急に滑るというよりもゆっくり滑り始めるので、ハンドルの修正はやりやすい印象です。

BLIZZAK VRX2は横方向にもよく効きますが、滑り始めが唐突なのでハンドル修正が忙しくかったので、どちらも長所があるので好みの問題という印象です。

氷点下10℃～20℃の圧雪（北海道特有の細かい乾いた雪質）では、X-ICE SNOWは十分効きますし、一般道では60㎞/h、高速道路では80～100km/hで不安なく巡行できます。

特に峠越えの下り坂は緊張しますが、横方向への効きも滑るときは前後タイヤがバランスよく滑ってくれるので、スピンする恐怖感がなく安定して運転出来ました。

新雪では溝に雪が詰まっているように見えることも多かったのですが、グリップに影響は無かったのであまり気にする必要はないかも知れません。

雪道での印象をまとめると、進行方向へのグリップは十分以上にあり、横方向へのグリップはやや弱いものの急激に滑ることはないのでゆっくりハンドルを修正出来ることがこのタイヤの特徴だと感じます。

ドライ路面での印象は、ノイズは低く、乗り心地の良いタイヤです。トレッド面を指で触ると溝が柔らかく感じますが、走行中にカーブなどで頼りなく感じることはありませんので、ミシュランらしい運転感です。また、排水性が高いのか、一般的に雨に弱いと言われるスタッドレスタイヤの中では安心して雨の高速道路を運転出来ます。

なお、今回は2020年製で安くなっている製品でしたが、ドライ路面で300㎞程度慣らし運転し、その後北海道で1,200km程雪道を走った時点では十分に性能を発揮していて、良いタイヤだと思います。正確な硬度計を持っていませんが、4シーズン目のBLIZZAKよりは柔らかく、ドライ路面での乗り心地も良く、これから２シーズンは問題使用出来ると思いますし、3シーズンでも東京でたまに降る雪には十分対応できるのではないかと思います。在庫があれば非常にリーズナブルな買い方になるのではないでしょうか。

走行距離が短く、屋外駐車場で紫外線を浴びてしまう保管環境の場合は製造時期が出来るだけ新しいタイヤがお勧めですが、地下駐車場や屋根付きガレージ保管であれば2～3年前製造でも十分使いきれると思います。