PIRELLI(ピレリ)の会社概要
ピレリ(PIRELLI)はイタリアのミラノに本社を置くタイヤメーカーです。
1872年、ジョバンニ・バッティスタ・ピレリによって創業されたピレリは、当初通信ケーブル製造を主に行う会社でした。1890年頃から自転車用のタイヤの製造を開始し、1907年からモーターカータイヤ産業も多く手がけるようになりました。同じくイタリアの「ランボルギーニ」「フェラーリ」、ドイツの「メルセデスベンツ」「BMW」など、多数の有名車メーカーとOEM契約を結んでいます。OEMとは他社ブランドの製品を製造することを指します。数多くの有名メーカーとOEM契約を結んでいることはピレリ製の品質の高さを物語っています。150年近くの伝統と実績をもとに、「A POWERFUL BRAND BEYOND TYRES」(タイヤメーカーを超えた強力なブランド)を標榜して事業を推進しています。
また、ピレリは古くからタイヤサプライヤーとして、WRCやF1に開催当初から参加しています。モーターレース事業にも意欲的な企業であり、過酷な環境下でも活躍するタイヤの品質には定評があります。
F1事業では、2011年から現在まで一貫してF1のオフィシャルタイヤサプライヤーを務めており、単一供給に成功しています。現在、レースで使われるマシンは全車ピレリ製タイヤを装着して競い合うことからも、ピレリタイヤの性能や信頼度の高さをうかがい知ることができます。
PIRELLI(ピレリ)の沿革
1872年、ピレリはジョバンニ・バッティスタ・ピレリにより創業されたイタリアの企業です。当初は通信ケーブルメーカーとして誕生しましたが、1890年の自転車用タイヤ「ティポ・ミラノ」の製造を皮切りにタイヤ産業に大きく乗り出していきます。
1907年、当時としては前代未聞の長距離ラリー「北京~パリ大陸横断レース」において、ピレリ製のタイヤを装着した車が優勝しました。
このことがきっかけでピレリの評判は名実ともに、世界に広く知れ渡りました。
その後も優れたタイヤを世に生み出し続け、20世紀後半にはさらなる事業拡大に踏み切ります。1986年、ドイツのオートバイタイヤメーカーメッツラーを買収、バイクタイヤ産業にも乗り出します。
経営難により、2015年には中国の国有総合化学メーカー「中国化工集団」に買収されました。それでも、タイヤのシェア率は2015年時点で世界第5位を誇っており、そのブランド力は衰えることなく高い評価を受け続けています。
ピレリタイヤのブランド
P ZERO™
サマータイヤのプレミアムセグメントモデルです。
数多くのレースやOEM契約から得られた知識をヒントに生まれたピレリの最上級モデルです。スーパーカーからミニバン、SUVまで幅広く対応しています。
静音設計にも関わらず、トレッドデザインにより高いグリップ力と安定性を実現しています。
空気圧の低い状態でも安定した走行を実現する「ランフラット」やパンクしても空気圧を失うことなく走行を可能にする「シールインサイド」などの機能を搭載しています。
これにより、装着した自動車のパフォーマンスが最大限引き出されます。
適合車種:メルセデスベンツ Sクラス、ポルシェ パナメラなど
CINTURATO™ P7™
サマータイヤのエコセグメントモデルです。
ピレリ初の環境に配慮したグリーンパフォーマンスタイヤです。セダンから軽自動車まで幅広く対応しています。P7の転がり性能や静音性能はそのままに、最新の材料とデザインで生まれたトレッドデザインのエコモデル。パンク対策に「ランフラット」と「シールインサイド」も搭載し、安全性と環境性を両立しています。
適合車種:メルセデスベンツ E300、BMW 320iなど
CINTURATO™ P6
中型、小型車向けの環境に配慮した、エコなサマータイヤです。
新たにデザインされた接地する部分のトレッドデザインとピッチで高い安全性と快適性を提供します。
適合車種:トヨタ プリウス、ホンダ フィットなど
CINTURATO™ P1
環境にも配慮した、エコなサマータイヤです。2人乗り程度の超小型車やコンパクトカー向けです。
新しいトレッドデザインやハイブリッド素材で車内外の静寂性はもちろん、ドライ、ウエット問わずどのようなロードコンディションでも安定した走行を実現しています。パンクなどで、低空気圧下でも安定した走行を可能にする「ランフラット」も搭載しています。
適合車種:トヨタ ヴォクシー、日産 セレナなど
DRAGON SPORT
アジア向けに販売しているタイヤです。インチアップを目的としたユーザーや、SUVなどのスポーツカーのユーザーに向けて開発されたサマータイヤです。インチアップには車高を高めたり、コーナリング、グリップ性能などを高められるメリットがあります。
四角形の接地面やタイヤが均一にすり減る構造により、安全性と快適性を両立させ、路面がドライでもウエットでも安定した走行が可能です。
適合車種:トヨタ プリウス、トヨタ レクサス CT200など
Scorpion Verde™ ALL SEASON
環境に配慮したオールシーズン対応のSUV向けモデルです。
最新の材料や構造、カスタマイズされたトレッドデザインを最大限に利用し、環境に配慮しつつもあらゆるコンディションの路面にも対応し、安全性を確保しています。
適合車種:マツダ CX-5、トヨタ C-HRなど
Cinturato All Season
サマータイヤ、ウィンタータイヤの特性を融合したオールシーズンモデルです。
ドライ、ウェット、凍結と路面のコンディションを問わず、年間を通して安定したパフォーマンスを提供します。サイズによりますが、パンク時にも安定した走行を可能にする「シールインサイド」が搭載されています。
適合車種:日産 セレナ、ホンダ フィットなど
ICE ASIMMETRICO
2014年にピレリが日本市場向けに新たに開発、発表したスタッドレスタイヤです。超小型車からSUVまで幅広く対応します。
蝶形に掘られたサイプ構造で氷上走行でのハンドリング安定化を高める「3Dバタフライサイプ」、設置面積を均一にしてブレーキング距離を短縮する構造「ソフトコアブロック」などさまざまな構造が盛り込まれており、過酷な環境での安全性を提供します。
また、低空気圧下でも、安定した走行を可能にする「ランフラット」も搭載しています。
適合車種:トヨタ C-HR、ホンダ ヴェゼルなど
SCORPION™ WINTER
モダンなSUVとCUVに適合するように設計されたウィンタータイヤです。
新しいトレッドデザインと素材で、濡れた路面や雪上でのハンドリングや制動性に優れたパフォーマンスを発揮します。タイヤが低空気圧状態でも、安定した走行を可能にする「ランフラット」も搭載しています。
適合車種:日産 エクストレイル、トヨタ ハリアーなど
PIRELLI(ピレリ)タイヤの製造技術
サマータイヤの技術
PNCS
車内の騒音を低減するノイズキャンセリング技術です。車内のノイズは接地面との摩擦で生じた振動をタイヤの空間部が共鳴することで生じてしまいます。タイヤ内部のポリウレタンスポンジがこの振動音や共鳴音を吸収することで、車内の快適性を大きく向上します。
SEAL INSIDE
タイヤに穴が開いても、すぐさま自己封止を密に行い、空気圧の低減を大きく食い止める技術です。タイヤの内部に厚く貼られた裏地がすぐさま穴をふさぐことで、外部異物によるパンクを防いでいます。
RUN FLAT
タイヤが低圧状態でも硬いサイドウォールでタイヤを安定化させ、自立させる技術です。この技術を導入したタイヤならば、パンク時でも最長で80kmの距離を、最高時速80kmで走行できるように設計されています。これまで、パンク時には重たいスペアタイヤを脱着する必要がありました。しかし、これらの技術で急場のタイヤ交換が不要となります。スペアタイヤを載せる必要がなくなるので、今までトランクを占領していたスペアタイヤのスペースが広がります。また、タイヤ分の積載量が軽くなるので燃費の向上も期待できます。
ウィンタータイヤの技術
3Dサイプ
サイプとはトレッド部分に刻まれる構造を指します。エッジ部分の路面との接地面積を増やして、氷上や乾燥した路面でのグリップ力と高いコントロール性を提供します。ピレリタイヤはサイプ構造を、各ウィンタータイヤごとにデザインしているため、ドライバーや装着する自動車のニーズに合ったタイヤを選べます。
ソフトコアブロック
路面との接地面積を大きくすることで雪上でのブレーキング距離を短縮する構造です。不安定な雪上での運転にグリップ力やコントロール性を提供します。
独自のコンパウンド
ピレリウィンタータイヤは、低温環境下での使用を想定した独自のコンパウンドでタイヤを開発しています。低温下の乾燥した路面でも、凍結した路面上でもグリップ力、ハンドリングが損なわれることはありません。冬季においても、自動車のパフォーマンスが維持されます。
モデルごとに最適化されたトレッドデザイン
トレッドとはタイヤと地面が接する部分のことです。
このデザインが制動力やグリップ力、駆動力など、自動車全体のパフォーマンスを左右します。サマータイヤに比べてウィンタータイヤはより深くカットがされています。
ピレリのトレッドはモデルごとにデザインされており、左右対象のものから非対称、進行方向に合ったものなど多様です。
TIREHOODとは?
タイヤフッドはタイヤ選びから取付までワンストップ。近所で手間なくタイヤ取付ができるサービスです。
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